新価値創造プログラム
第2期生 最終成果発表会
2025年12月9日(火)岐阜商工会議所にて開催
社内プロジェクト×新規事業の2部構成で、10件のピッチ発表が行われました
開催概要
第2期生が半年間の取り組みを通じて得た学びと成果を発表しました
当日の様子
満足度とフィードバック
参加者アンケートから高い評価をいただきました
アンケート結果
5段階評価で平均4.5点と、非常に高い満足度をいただきました
社内PJと新規事業の両面学習
2部構成で社内改善と新規事業創出の両方のアプローチを学べる貴重な機会でした
受講者の成長を実感
課題発見から実行まで一貫して取り組んだ姿勢に、多くの参加者が感銘を受けました
岐阜での新たなネットワーク形成
地元岐阜での開催により、地域企業同士の協業の可能性が広がりました
ピッチ一覧
第1部「社内プロジェクト編」と第2部「新規事業編」の2部構成で、合計10件のピッチ発表が行われました
発表テーマ:社内版技能オリンピック
日頃の実務で抱えている問題を題材とした「社内版技能オリンピック」の開催。目的達成のためなら何をやってもOKという自由なルールで、小さな課題をクリアする喜びを感じてもらい、技術を共有して属人化を防ぐ。レイデント処理の黒色化改善では、通常と真逆の「電気を流さない」工程で漆黒を実現した。
スポーツ少年団の野球コーチとして、子供たちの「保有能力不足」に気づいた経験から着想。現場にも「なんとなくできている」「今更聞けない」という技術の穴が存在し、不具合が多発、同じミスの繰り返し、改善が進まない状況があった。
解決できること
- 技術の属人化を防ぎ、全員で共有
- 不具合の削減と品質向上
- 社員の成長意欲の向上
具体的なメリット
- 不具合の多い工場から「品質を作り込む工場」へ
- 強いチームには優秀な人材が集まる
- 「ここから生まれる技が会社の未来を強くする」
発表テーマ:動画マニュアルで即戦力作業者に
スマホと無償アプリのみで作業の動画マニュアルを制作。見てすぐ理解でき、何度でも見返せ、言語に依存しない3つの強みで、新人教育の負担を軽減。社内サーバーや社内システムを活用するため追加費用ゼロで実現。年間約109万円の教育コスト削減効果を見込む。
外国籍スタッフも多く在籍する現場で、毎年2〜3名の新人が配属され、教育にかかる負担が年々増大。新人作業者は「今やっている作業が本当に正しいか分からない不安」、管理者は「マンツーマン指導で一日が終わってしまう」という課題があった。
解決できること
- 新人の不安解消と理解促進
- 管理者のOJT工数削減
- 言語の壁を越えた教育の実現
具体的なメリット
- 年間約109万円の教育コスト削減
- 外国籍スタッフでも理解が早い
- 「誰もが現場のヒーローになれる」
発表テーマ:加工見積もりアプリで町工場をサポート
町工場の見積もり作業を支援する加工見積もりアプリを開発。DXビューアーでPDFファイルを入れて図面解析し、時間チャージ、段取り時間、材料費などを入力すると価格が自動表示される。通常20分の作業を3分で完了でき、町工場の生産時間増加と見積もり負担軽減を実現する。
日本の切削加工市場約40兆円を支える30万の事業所。町工場は一人で機械操作から見積もりまで全てを担い、繁忙期は加工作業だけで21時超え、見積もりが翌日に回る。見積もりの遅れは双方に機会損失をもたらし、町工場は2010年22万事業所から2030年予測11万に半減する深刻な状況。
解決できること
- 見積もり時間を大幅短縮(20分→3分)
- 機会損失の削減
- 町工場の業務負担軽減
具体的なメリット
- 生産時間の増加
- 迅速な見積もり対応が可能に
- 「豊実精工は町工場と一緒に共に成長、歩んでいく」
発表テーマ:次世代の塗る効率化、半自動塗装ロボットの導入
人間とロボットの得意分野を融合した半自動塗装ロボットを導入。ロボットが広範囲・量産・危険領域の均一な塗布作業を担当し、作業員はティーチング、設定、メンテナンス、最終検査などの判断力が必要な作業を担当。年間見込み効果3,250万円で、単なる設備の入れ替えではなく持続的な成長に向けた戦略投資。
2024年6月より熱中症対策が罰則付きで義務化。塗装ブース付近に焼成炉もあり灼熱環境で、エアコン7台、スポットエアコン複数、全員にファン付きベスト支給しても非常に暑く、作業者が倒れる危険性がある。加えて熟練作業員の高齢化、若年層の入職困難、品質のばらつきという3大課題が存在。
解決できること
- 作業環境と安全性の改善
- 技術力の維持と向上
- 品質の安定化
具体的なメリット
- 年間見込み効果3,250万円
- 労働災害リスク大幅低減
- ブランド力・顧客信頼向上
発表テーマ:豊実AIプロジェクト – 全ての知識を全ての社員へ
豊実精工の膨大な資料とデータを全て学習させた「豊実AI」を開発。LINE感覚で質問すると、回答内容、該当資料名とページ、資料のリンクを提示。AIボイスレコーダーで話すだけで文字化・要約し資料化。年間約3,765万円のコスト削減効果を見込む「ポケットAI上司」。
「上司をポケットに入れて持ち運べたら」という発想から。営業前に相手企業を調べ、自社の最新技術情報を勉強するが、技術情報が難しくて覚えられない。客先の専門的な質問に瞬時に答えられず、上司に何度も同じことを聞けない。「この質問を上司なら答えられたのに」という経験があった。
解決できること
- 情報アクセスの平等化
- 営業力・判断力の向上
- 資料作成時間の大幅短縮
具体的なメリット
- 年間約3,765万円のコスト削減効果
- 誰でも詳しい人、知っている人になれる
- 「何度同じことを質問しても怒らないポケットAI上司」
新規事業名:セルフリペア商品開発
レイデント処理後の傷や、輸送中・組み立て中の傷をセルフリペアできる商品を開発。リペアペン(ペンタイプ)とリペアタッチ(マニキュアタイプ)の2種類で売価2,800円。海外輸出規制や保管場所・作業環境を選ぶ補修スプレーと異なり、3日のロスを3分で解決。プレリリースから3ヶ月で23社36本採用。
年1回の顧客満足度調査から、レイデント処理技術の貢献度が非常に高い一方、距離が遠い顧客の不具合発生時の対応スピードに課題があることが判明。小さな傷が困りごとの連鎖を生み、輸送で往復2日取られ、急ぎで1日で仕上げても3日後になってしまう問題があった。
解決できること
- 傷の即座の補修(3日→3分)
- 輸送コストと時間の削減
- 納期遅延の回避
具体的なメリット
- 5年後目標:売上25億、シェア50%
- 顧客満足度の最大化
- 「最後の千分の一ミリまで支える」
新規事業名:第二の人材 AMR HACOS
物の搬送に特化した自律走行ロボット「HACOS(ハコス)」を提供。圧倒的な低価格160万円(国内同スペックの半額以下)で、月4.5万円で導入可能。深夜・早朝の時間制約なし、社会保険料・残業代なし、怪我や離職もない「第二の人材」として、熟練者が作業者に教育できる時間を創出する。
日本の製造業(特に中小)が抱える3大課題:人材不足(地方に人材が入ってこない、教育できず人材が育たない)、コストの増大(円安による原材料費高騰、エネルギーコスト上昇、人件費上昇)、設備投資(利益圧迫で新しい投資に踏み出せない)。搬送作業は付加価値を生まないが、人に代わって担える領域。
解決できること
- 搬送作業の自動化
- 熟練者の教育時間確保
- 人材不足の緩和
具体的なメリット
- 一般作業者雇用の1/5のコスト
- 技術伝承の時間創出
- 「日本のモノづくりの魂を作る時間の創出装置」
新規事業名:新型ペレットストーブの開発
低価格帯に人気機能を全て搭載した新商品「ペレスター40」を定価45万円で開発。自動着火、タイマー機能、温度設定、暖房能力3.0kWh〜6.6kWh以上、高いデザイン性を備え、基板とプログラムを上位機種と共通化することで実現。炎のある暮らしを通して「家族が過ごす時間を取り戻す場所」を提供。2025年10月より一般販売開始し、現在まで約70台受注。
年々ペレットストーブユーザーが増加し、以前は富裕層・新しいもの好き・環境意識の高い方が中心だったが、近年は一般家庭の方が導入を検討することが増加。しかし低価格帯のペレットストーブに人気機能を全て搭載した機種がない。お客様の声「スマホを触る時間よりも家族と話す時間が増えました」から、暖房が変わると家族の時間が変わることを実感。
解決できること
- 一般家庭でも手が届く価格帯
- 必要機能を全て搭載
- 家族の時間を取り戻す
具体的なメリット
- 現在まで約70台受注
- 2026年3月まで目標150台販売
- 「炎のある場所には人が集まる」
新規事業名:ブドウ農家の課題を解決する革新的な削り道具
ブドウ巻きつる処理機(900台販売)の技術を取り入れて電動粗皮削り器を開発。回転式でスムーズに樹皮を削り取り、電動式で手作業を時間短縮、握るだけの直感操作。手鎌より効率的で、高圧ジェットより木に優しく、価格面・作業効率・取り扱い・木への負荷のバランスで競合優位性がある。市場規模3億円、初年度300台販売・2,400万円の売上を目指す。
農業の担い手が年々減少し、一人当たりの作業量が増加。「粗皮削り」はブドウの木の古くなった部分(樹皮)を削り取る作業で、病原菌や害虫が樹皮の中に入り込むため翌年の収穫に多大な影響を及ぼす。非常に大変で手にマメができ、作業を期間内に終わらせることができない。「将来ブドウを適正価格で食べられなくなったら」という危機感から。
解決できること
- 作業時間の大幅短縮
- 手作業の身体的負担軽減
- 木を傷めない適切な処理
具体的なメリット
- 初年度300台販売目標
- 農家さんから「早く製品化してほしい」の声
- 「省力化なくして農業の未来なし」
新規事業名:長良ファミリークリスマスマーケット
「今しかできない体験」をコンセプトに、長良エリアでクリスマスマーケットを開催。イルミネーション、オリジナルツリーやマグカップのワークショップ、子供・学生の披露の場としてのステージ、焼きマシュマロなど様々な体験ブースを提供。2024年12月6日開催で当日来場者数500〜600人、目標5,000人を目指す。
岐阜県の来県者数は約1,200万人だが、ほとんどが飛騨高山・白川郷で、岐阜市の来訪者数は少ない。大阪から引っ越してきて「あるようでない」「ありそうでない」に直面。これからの時代を担う子供たち・学生たちにとって、大学進学で都会に出て行く中、「岐阜に居続けたいと思う理由」を作る必要があると感じた。人々に楽しめる、安心できる場所・環境・体験を提供したい。
解決できること
- 岐阜市内での刺激的な体験提供
- 子供・学生の発表の場創出
- 地域の魅力向上
具体的なメリット
- 当日来場者数500〜600人
- 岐阜市長も来賓として参列
- 「今しかできない体験」を提供し続ける
表彰結果
優れた取り組みを讃え、以下の賞を授与いたしました
課題発見賞
ニッケンかみそり株式会社 三輪拓也
業界や社会の課題を鋭い観察眼で発見し、本質的な解決策を提案した取り組みを評価。
発想賞
豊実精工株式会社 春日井裕也
既存の枠にとらわれない独自の視点で、革新的なアイデアを実現した取り組みを評価。
プレゼン賞
豊実精工株式会社 安田啓太
聴衆を惹きつける表現力と、分かりやすい説明で、メッセージを効果的に伝えた発表を評価。
実行賞
豊実精工株式会社 三宅類
課題発見から解決策の実行まで、卓越した行動力で成果を生み出した取り組みを評価。
過去の成果報告会
これまでの成果報告会の様子をご覧いただけます
新価値創造プログラムとは?
新価値創造プログラムの詳細な内容や受講条件、スケジュールについて
詳しくご説明いたします
最後に
第2期新価値創造プログラム成果発表会は、大成功のうちに幕を閉じました。
第1部「社内プロジェクト編」では、現場の課題を解決する実践的な改善提案が、第2部「新規事業編」では、既存技術を活かした新商品・サービス開発が発表され、技能伝承、効率化、DX推進といったテーマが貫かれていました。
岐阜での開催により、地域企業同士の新たなネットワークが形成され、協業の可能性が広がる機会となりました。
半年間のプログラムを通じて、受講者の皆さんが劇的な成長を遂げた様子を目の当たりにし、私たちも大変感動いたしました。
皆様のご参加、誠にありがとうございました!
